相場はフラクタル
前回、上位足の方向に逆らわない方が勝ちやすいとの記事を書きましたが、必ずしも上位足でしかトレードできないのか?というと決してそいういうわけではありません。
特に上位足の中でも中期以上の足(ここでは1時間足以上の足を指します)で明確な押しや戻しが見受けられない場合にはなかなか、エントリータイミングが計りずらい事もあるかと思います。
底値圏からの強い上昇であったり、天井圏からの強い下落の時の時ほど、中期以上の足では視覚的に確認できるポイントが見当たらない事がほとんどです。
かといって適当にエントリーしていては、それはギャンブルトレードになりいずれ資金は無くなります。
ここで取れる選択肢は2つです。
- 自分のトレードスタイルはデイもしくはスイングなので、そのポイントまで待つ
- 小さい足でタイミングを計ってエントリーする
それぞれメリット・デメリットはあります。
1では、リスクの回数も少なく、取れるPIPS数も大きくなりますが、エントリー回数が少なくなります。
2.では、エントリー回数は多くなりますがそれだけリスクに晒す回数も増えます。
確かに相場を支配しているのは大きな足の波ですが、逆を言うとその大きな足も小さい足から作られていくという事です。
これが相場がフラクタルといわれる所以です。
フラクタルだからこそ、小さい足でも大きい足でもトレードできるのですが、これが逆に頭の中をごちゃごちゃさせる原因でもあります。
それを解決させるにはマルチタイムフレームで分析するしかありません。
よく木を見て森を見ずといいますが、究極は木も見て森も見れるように訓練すればチャンスは増えるという事ですね~ ←これを習得するのになかなか苦労しました(笑)
ここで自分がトレードした事例を踏まえてご紹介したいと思います。
注)申し訳ないのですが、今回はトレード時点での画像を取っておりませんでしたので、数日経過した後の画像になります。
トレード事例
ではまず
4時間足から見ていきましょう
4時間足で直近では安値を切り上げたが、高値を切り下げているいわゆる持ち合いの状況ですね。ここから戻しを作って再度下落していくのか、このまま安値を切り上げてくるのか正直、どちらか分かりにくい状況です。
あまり4時間足から得られる情報というのは少ないです。
1時間足です
1時間足ではMA21で下落してきていたレートが現在はMA21で落とせなくってきていて上で確定した状態です。
では上かというと、まだ上位のMAが上にありますので、そういう訳にも行きません。
1時間足でもまだ、どちらか方向が決まった状態ではありません。
今回注目したのは15分足です
15分足を見てみると安値を切り上げて高値を更新してきました。
ですが、これだけでロングかという判断はできません。何故なら、15分足レベルでも赤い線で引いた小さな高値もまだ超えていませんし、上の足からのショートが入ってくる可能性があるからです。
ですので、ここからMAが支えてロングになっていくのか、そのまま下落で落ちていくのか見極めなければなりません。
時間を少し進めます
ラインとEMA200に抑えられるかと思ったレートがラインとMAを超える陽線をつけました。
「よし!これでロングだ」
という訳ではありません。
こういったラインブレイクでエントリーされる方もいますが、ラインをブレイクしただけでエントリーすると怪我します。
エントリーにはきちんとした根拠が必要です。
ただ、一つだけ注目してほしいのが1σの上にいる点です。
ですが、まだ待ちます。
ここで初めて5分足を確認します
5分足でカップの淵で叩かれて、超えても戻されていたレートが下に支えられてきました。MA21でも反発を確認できましたので、この足でエントリーしました。
損切は反発した陽線の下ですのでほぼ5pips程です。
15分足です
エグジット
利確目標は4時間足で確認できるカップの節まででした。
180pips程でした。
まとめ
今回は中長期足でエントリータイミングが計りずらい時に逆に短期から情報を引き出し、結果として大きな足に繋がったトレード事例をご紹介しました。
以上の例からも分かるように必ずしも小さい足が信用できないとは限らず、逆に小さい足から大きな足が作られていくケースもあるという事です。
ロングなの?ショートなの?ローソク足で方向を見極める
突然ですが、皆さんはこのような経験がないでしょうか?
レートがレンジをブレイクしたのでロングエントリーしたら、逆に戻ってきて損切にあってしまった。
又は、ネックラインを割ったのでショートエントリーをしたら、逆行して損切にあってしまった。
長年トレードをしていると誰にでもこのような経験があると思います。
いわゆるダマシってやつですよね~
逆にダマシになると思ってエントリーを控えたら、レートはそのまま行ってしまったなんて事もあると思います。
ダマシとブレイクを完璧に把握するというのは、正直ある程度時間が経過した後でしか分からないですが、そこまで指をくわえて見ていてはチャンスを逃しかねませんし、損切幅も広くなります。
そこで今回はトレード事例を踏まえてローソク足で方向を見極める見方をご紹介したいと思います。
ローソク足
トレード事例に入る前に、まずは軽くローソク足について触れてみたいと思います
下記の図を見てみてください
図1
レートが上昇してきて直近では陽線が続いています。その後、陰線が実体ベースで前の陽線を包みました。
これって上位足で見るとどのような状態か分かりますか?
上位足で見ると次のような感じです。
そうです。上位足ではヒゲになっているんですね。
下位足では抜けているが上位足では抜けていない
仮に上の青いラインが、何らかのレジスタンラインだとしましょう。
下位足ではラインを抜けていて、抜けたように見えますが上位足では結局抜けていないという判断になります。
これがダマシの正体になります。
必ずしも下に落ちると言いたいわけではありません。相場には事前に100%こうなるという、物差しは存在しないのであくまでも1つの判断材料になるという事です。
トレード事例
今回の事例は、2023.2.20のGBPJPYになります。
自分がチャートを確認した時の画像がこちらです。
15分足で安値を切り上げて、直近の高値をブレイクしてきていた状態でした。
ここには画像を載せていませんが、15分足的にも1時間足的にも「一瞬上か?」と思わせる状況でした。
ただし、4時間足を確認すると
上に効いている抵抗帯がある事が分かっていたので、上に付いていくのは止めてサインが出たら、ショートをしようと考えました。
15分足に戻ります
まず上の赤丸で大きな陽線を陰線が包んで下落し確定しました。これだけでもENTRYできなくはないのですが、大抵こういう場合はもう一度上試しをします。
次の足でも上に行けないのを確認して5分足に落としてENTRYしました。
※今回は5分足は割愛します
次はエントリー時の1時間です
1時間足で確認するとMAがありますのでなかなかショートは狙いにくい状況だとは思います。
ただ、4時間足と15分足のローソク足で判断した状況から、方向は下で一旦の短期的なリトレースが入ると判断しました。
エグジットの目標は15分足でEMA200です。
その後
順調に下がって行っているのが確認できると思います。
実際、目標まで含み損無しのトレードでした。
エグジット
無事目標値まで届き利確する事ができました。
まとめ
今回は相場の方向をローソク足で判断する事例としてご紹介しました。
相場の未来はどんなに優れたトレーダーでも神様でもない限り、誰にも分かりません。
私も天才ではないので未来は分かりません(笑)
ですので、上がるか下がるか分からない相場の中で、「いかに自分がエントリー根拠を持ってトレードするか」が大切になってくると私は思います。
根拠が崩れた時に適切に損切をし、そうなる迄はトレード前に決めたプランを実行する。
そういう事を積み重ねる事によって利益が積みあがっていくと思います。
エントリーは上位足の方向に逆らわない方が勝ちやすい
その日のトレード戦略を組み立てる時に、大体の人は上位足から考えて下位足でタイミングを図るという事をやられていると思いますが、実際はどのようにして、タイミングを図られていらっしゃるでしょうか?
例えば、「水平線を引いてレジサポ転換で押し目買い、又は戻り売り」とかも基本的なエントリータイミングになるかと思いますが、待ち構えていた高値・安値まで戻らずに行ってしまう事も度々あると思います。
そうなってしまうとせっかく待ち構えていたのにエントリーチャンスを逃してしまう事になりかねません。
逃すだけならまだ良いのですが、最悪の場合、レートを追いかけて上がった先で高値を掴んだり、下げた先で安値を掴まされたりする事に繋がってきます。
また水平線だけじゃなくMAでも同じような事は起こると思います。
そこで今回は水平線の手前や待ち構えたMAで折り返してもタイミングが掴めるような事例を紹介したいと考えております。
トレンドフォローする時に使うツールは2つ
私がトレードする時に使うツールはほぼ2つだけになります。
の2つになります。
このような場面ってよくありますよね。
確かに意識されたサポートやレジスタンスって重要なのですが必ずしもそこまで押しや戻りを作るとは限りません。
自分が待ち構えていた水平線やMAの手前で折り返してしまった場合、諦めるしかないように思うかもしれませんが、できればせっかくのチャンスを逃したくないと思うのが本音だと思います。
だって、FXってお金を増やす為にやっているのですから!!
ボリンジャーバンドを活用する
では実際に私がエントリーしたトレード事例からご紹介したいと思います。
今回のトレードは2023.2.14のGBPJPYになります。
まずは4時間足から見ていきましょう
4時間足
4時間足でいうと、前回の高値に止められて陽線が大きくヒゲをつけ次足から陰線をつけて割ってきている状態でした。(カップ)
ただ、直近の高値は超えてきているので、基本的には押し目買いを考えたい所です。
ではどこで押し目を拾うかと考えた時に、このチャートから分かる情報としては
- 直近のサポレジに使われたラインを使う(この場合ゾーンで考えます)
- MAまで戻しを待つ
の2つが考えられますが、ラインまではまだ届いていませんし、MAに関してはまだまだ距離がある状況で、もし手前で折り返してしまったらトレンドに乗り遅れてしまう事になりかねません。
ではこちらのチャートをご覧下さい
先程のチャートにボリンジャーバンドを付け加えたものになります。
レートは1σの上で止まり陰線ですが、少し下ヒゲをつけて止まっている状態です。
こういった場合私は1σで反発するかも?と考え、
次足が陽線になる可能性を模索します。
ただし、4時間足だけでトレードしようとすると足が大きすぎるので損切幅が大きくなりすぎます。 ※なるべく損切幅は小さくリワードは大きく取りたいですからね
そこで順次下位足に落として下位足の方向を模索します。
1時間足を見てみましょう
1時間足
1時間足で確認するとレートはMAを割り、下に下げている状態です。
ただし、注目してほしいのがボリンジャーバンドの-1σがレートに対して向かってきている状態です。
このような場合、必ずしもそうなるとは言いませんが、大抵は一旦反発しやすくなり、一気に下がるとは考えません。
ですのでロングが狙えるかどうかを考えます。
エントリーの仕方
ここで一旦整理すると
- 4時間足は直近高値を超えアップトレンド そのままトレンドを継続するか
- 1時間足はMAを割って来てはいるが、-1σが抵抗帯となり再度MAを超えられるか
という状況です。
つまり、1時間足が-1σで反発してMA21を超えてくれれば4時間足は1σに乗りトレンドが継続してくれるという事になります。
最後に15分足で確認します。
15分足
※私がチャートを確認したのがこの状態でした。
少しわかりにくいかもしれませんが、15分ではEMA100で反発し一旦1σで止められますがMAは超えてきている状況です。
ダウ理論的にも次に安値を切り上げれば、ENTRYしたい所です。
実際にENTRYした時の図です。
念の為、15分足で安値を切り上げるのを待って、それと共に1σを超えた足でENTRYしました。自分的には自信があったのでロットも2つ張りました。
※鉄板の形でした
エントリーからエグジットまで
上のチャートはエントリーからエグジットまでを4時間足で表したものになります。
上位のトレンドを狙ったトレードであり、3波目になるので直近の高値は超えてくるものと考えていました。よって、利食いはその上の節で利食いしました。
結果的に目標にまで届いて、約120pips程行きましたので良かったです。
では最後に1時間足も確認してみましょう
-1σで反発したレートが、そのままMAを超えて行っているのが確認できると思います。
1時間足では、安値も切り上げていない状況ですのでボリンジャーバンドが無いと、なかなかエントリーしずらい状況だと思います。
まとめ
上位足で押し目買いをしたい時に、意識された水平線やMAまでが遠い状況で、自分が待ち構えていたポイントまでレートが届かずに折り返してしまう事もあります。
そのような時は上位がアップトレンドでトレンドになると考える事ができれば、ボリンジャーバンドを活用してエントリーすることが可能です。